屋根の形と葺き材について
日本の風土の特徴は雨です。地方によってはそれに雪が加わります。降水量の多い国ですから、屋根に降った水がいち早く流れ落ちてしまうように昔から勾配屋根でした。
屋根形を決めるにしても、形には勾配を決めるという要素があります。勾配というのは平面に対して角度を持った面のことということですが、
何度というような角度で決めるのではありません。昔からもっとわかりやすい、計算しやすい方法で決めています。屋根勾配は何寸"という言い方をします。
これは水平距離に対していくら高くなるということで、たとえば4寸勾配なら水平距離が10に対して4上がるということの意味です。
屋根の形は間取りやそれに従ってつくられる木の骨格と密接な関係がありますが、切妻が原形です。
切妻の四方の屋根を寄せ集めると寄棟になります。切妻と寄棟を合体したのが入母屋です。屋根の形の基本形です。