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建築用木材の分類  ~針葉樹~

◆ 針葉樹 ◆

カラマツ
木が柱や梁などの構造用に使われるのを構造材と呼ばれます。構造材のうち天井裏に隠れている梁や桔木は野物と呼ばれています。 構造材ではない木材を総称して造作材、あるいは仕上げ材と呼びます。 造作材は、柱や梁などの軸組工事 ( フレーム工事)が終わった後で行う造作工事で取り付けられている材で、天井板、壁板、床板、鴨居、棚板などの部材です。 仕上げ材は、柱や梁のように建物を支える役割はしないので、 内装や外装のための仕上げをする材という意味でこのほか化粧材という言葉がありますが、化粧材は建物が完成した時に見える木のことです。 柱のような構造材であっても真壁で柱が見える場合は、化粧材でもあるわけです。

◆ ヒノキ ◆

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◇ 色・木目 ◇

心材は淡紅色、辺材はほぼ白色。年輪は明らかで、 木目はあまりはっきりとしない。

◇ 用途 ◇

高級材の代表として、建築、家具、仏壇彫刻 、曲げ物 、桶 、風呂桶などの浴室品などに利用される。 特に材の白さが好まれて、神社仏閣などの建築用材として欠かせない。「火の木」が名前の由来で、火を起こすのに使用された。 最近では、材や精油に含まれる、鎮静作用を利用したリラクゼーショングッズも作られている。

◇ 特徴 ◇

比較的軽く、やわらかい。加工、 乾燥が容易で、仕上げ面が美しい。狂いが少なく耐久性が非常に高い。 水に強く、防腐、防虫 、抗菌性が高い。 光沢 、芳香がある。 植林が盛んで 、スギに次ぐ造林面積がある。 現在では、大きな材は外材のタイワンヒノキなどを用いることが多い。

◆ スギ ◆

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◇ 色・木目 ◇

辺心材の区別は極めて明瞭で、辺材は白色、 心材は淡紅色から暗褐色。 ときに心材に現れる黒色は黒心と呼ばれる。肌はやや粗く、木目は真っ直ぐ通りよく確認できる。

◇ 用途 ◇

日本にスギが豊富にあったこと、またスギ材が優良で使い易いことなどから、きわめて多様な用途があった。 建築材、家具材、器具材はじめ、身の回りで見られる殆どの製品、用途に使用されてきた。

◇ 特徴 ◇

比較的軽く、柔らかい。加工、 乾燥が「スギの文化」という言葉があるほど、日本人にとっては身近な樹種であるスギ。 弥生時代の遺跡として有名な、静岡県の登呂遺跡でも大量のスギ材用具が発見されるなど、古来からの人間との密接な関わりが窺える。 材は比較的柔軟であるため切削が容易で 、乾燥もさせやすく 、そうした点からも利用が広まったと思われる 。 麿丸太で知られる京都の北山スギ、そのほか秋田スギ、日田スギ、春日スギなど、山地の名が与えられた銘木が多数ある。

◆ マツ ◆

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◇ 色・木目 ◇

辺心材の区別は極めて明瞭で、辺材は心材は黄色を帯びた淡褐色~褐色色、辺材は黄白色。心材と辺材の境界は不明瞭で、年輪は明らか。

◇ 用途 ◇

梁や桁、根太、土台などの強度を要する構造材 。橋桁や杭など、土木材にも多く使われる 。 皮付きの磨き丸太は、床柱など、肥松は床の間の床板など、装飾的な建築用材として用いる。

◇ 特徴 ◇

比較的軽く、やわらかい。加工、 乾燥が重硬で強靱。材の表面に油が滲み出てくることが多く、脂壺が見られることがある 。 未乾燥では青や黒に変色しやすいので、伐採後は早く乾燥させる必要がある。保存性は中庸だが 水中では耐久性があって長く保つ 。 クロマツは一般的にアカマツより心材の部分がやや少なく 脂が多いほかは外観 、特徴ともにほぼ同じで、ともにマツ材として利用される。

◆ ツガ ◆

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◇ 色・木目 ◇

ツガも辺心材は不明瞭で、全体として淡褐色かさらに淡い色をしている 。木目はほぼ通直。

◇ 用途 ◇

ツガはその木目の美しさが重用され、幅広い分野に使用されている。パルプ材としては最も適した部類に入り、大量に伐採されてきた。 ツガの樹皮を漁網の染料に使うこともあったようだ。

◇ 特徴 ◇

モミとツガは混生していることが多くモミ・ツガ林として見られることが多い。材の産出についても同様で、統計上はモミ・ツガ材として扱われている。 実際には、ツガのほうが豊富で産出されているようだ。ツガ普請は、特に関西での評価が高くツガ材のなかでも良材が用いられる。


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